臨床指標について

臨床指標は、医療の質を評価するために具体的な数値を示したものです。
医療の質は、一般的には構造(ストラクチャー)・過程(プロセス)・結果(アウトカム)の3つの要素から評価します。

  1. ストラクチャー
  2. プロセス
  3. アウトカム
・・・施設、医療機器、スタッフ等
・・・診療や看護の内容
・・・治療成績等

当院は、医療の質を向上させるために、指標の改善に取り組んでおり、一部の指標を公開しています。
また当院は、平成26年度から公益社団法人全国自治体病院協議会が主催する「医療の質の評価・公表等推進事業」に参加し、団体が指定する様々な臨床指標を用いて、医療の質の向上に努めています。指標の内容と指標値は下記リンクからご確認いただくことができます。

リンク

  (公社)全国自治体病院協議会「医療の質の評価・公表等推進事業」 

当院の「医療の質の評価・公表等推進事業」の提供データ 

令和3年度

このフィードバックデータは全国自治体病院協議会から提供されたデータをそのまま掲載しています。           

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令和2年度 岐阜市民病院臨床指標

1.患者満足度(外来)
2.患者満足度(入院)
3.新入院患者数(一般病棟)
4.病床利用率(退院患者を含む:一般病棟)
5.平均在院日数(一般病棟)
6.地域医療支援病院に係る紹介率
7.救急車搬送患者数
8.入院患者の転倒・転落レベル2以上発生率(一般病棟)
9.入院患者の褥瘡推定発生率(一般病棟)

1.患者満足度(外来)

◆解説
患者満足度(外来)は、外来を受診された患者さんに対して実施したアンケートのうち、「全体としてこの病院に満足していますか?」の設問に「満足」・「やや満足」と回答した患者さんの割合を表したものです。
多くの患者さんから概ねよい評価をいただいておりますが、反面、「不満」を感じておられる方から、貴重なご意見もいただいております。私たちはそうしたご意見を真摯に受け止め、次の改善につなげることで、より多くの患者さんに満足していただける病院を目指します。

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◆アンケート実施時期
 令和2年11月9日(月)~13日(金)5日間
◆集計方法
 アンケート配布枚数:2,023枚(5日間) 有効回答数:1,687枚 回収率:89.4%
【設問】「全体としてこの病院に満足していますか?」に対する【回答】「満足/やや満足/どちらでもない/やや不満/不満」のうち、「満足」または「やや満足」、「どちらでもない」、「不満」または「やや不満」の割合を算出。(有効回答数:1,687枚)

2.患者満足度(入院)

◆解説
患者満足度(入院)は、対象期間内に入院しておられた患者さんに対して実施したアンケートのうち、「全体としてこの病院に満足していますか?」の設問に「満足」・「やや満足」と回答した患者さんの割合を表したものです。
外来同様、多くの患者さんから高い評価をいただいております。今後も、療養環境の整備や接遇の向上に取り組み、一人でも多くの患者さんにご満足いただけるよう努力してまいります。

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◆アンケート実施時期
 令和2年11月9日(月)~15日(日)7日間
◆集計方法
 アンケート配布枚数: 402枚(7日間) 有効回答数:255枚 回収率:63.4%
【設問】「全体としてこの病院に満足していますか?」に対する【回答】「満足/やや満足/どちらでもない/やや不満/不満」のうち、「満足」または「やや満足」、「どちらでもない」、「不満」または「やや不満」の割合を算出。(有効回答数255枚)

3.新入院患者数(一般病棟)

◆解説
新入院患者数は、当院に新たに何人の患者さんが入院されたかを示す数値です。「地域医療支援病院」・「地域がん診療連携拠点病院」である当院は、地域の医療機関からの紹介や救急搬送などにより、入院の必要な患者さんを多く受け入れています。より多くの患者さんを受け入れられるよう、効率的かつ適切な医療の提供と退院支援に努めています。

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◆定義
再入院を問わず、院外から当院一般病棟(ICU・ハイケアユニットを含む)に入院した患者数を年度ごとに集計

4.病床利用率(退院患者を含む:一般病棟)

◆解説
病床利用率は、病床(ベッド)がどれだけ利用されているかを示す数値です。数値が高いほど効率よく病床が利用されていることを表します。新入院患者さんが増加するなかで、より多くの患者さんを受け入れるには、適切なベッドコントロールが重要となってきます。当院では「入退院支援センター」を設置し、適切な病床管理と患者さんのスムーズな入院のサポートを行っています。

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◆定義
    (毎日0時現在の一般病棟在院患者数+退院患者数)の1年間の合計 ×100
------------------------------------------------------------------------------------------------
一般病棟の許可病床数(559床※令和元年度(工事のため568床)令和2年度515床)×365日

5.平均在院日数(一般病棟)

◆解説
平均在院日数は、入院患者さんが平均して何日間在院したかを示す数値です。医療の効率化を表す指標の一つであり、短いほど医療費抑制につながるとも言われています。在院日数を短縮するには、適切な治療だけでなく、退院に向けての支援、地域の病院・診療所・施設との連携などが必要になります。平均在院日数を把握することで、急性期病院としての総合的な取り組みを評価します。

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◆定義
      年間在院患者延べ数
----------------------------------------------- ×100
(年間新規入院患者数+年間退院患者数)/2

6.地域医療支援病院に係る紹介率

◆解説
紹介率は初診患者さんのうち、他の医療機関からの「紹介状」により受診された患者さんの割合を表します。当院は、「地域医療支援病院」として、皆さんのかかりつけ医や地域の医療機関と連携し、より専門的な検査や治療が必要な患者さんに対する医療の提供に努めています。当院を初めて受診する場合、かかりつけ医などからの「紹介状」をお持ちいただきますと、今までの治療経過を生かして当院の診療がスムーズに行えますし、初診時特定療養費(保険適応外5,500円 ※令和4年1月現在)を負担していただく必要がありません。

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◆定義
    他の病院又は診療所から紹介状により紹介された初診患者の数
--------------------------------------------------------------------------------×100
初診患者の数(初診救急車搬送患者数および初診休日夜間救急患者数を除く)

7.救急車搬送患者数

◆解説
救急車搬送患者数は、救急車によって搬送された患者さんの人数を示したものです。当院は岐阜市二次救急病院群輪番制に参加し、積極的に救急患者さんを受け入れており、救急車搬送患者数は年々増加しています。地域の救急医療を守ることも、公立病院である当院の使命と考えています。

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◆定義
救急車により当院に搬送された患者数を年度ごとに集計

8.入院患者の転倒・転落レベル2以上発生率(一般病棟)

◆解説
入院中の患者さんが何かの拍子に転ぶ(転倒)、またはベッドや車いすから落ちる(転落)といった事例が発生した割合を示す数値です。数値が低いほど、転倒・転落の発生が少ないことを表します。当院では、全ての入院患者さんのお身体の状態を、患者さんやご家族からお話を伺いながら確認し、相談のうえ、共に転倒・転落予防対策を実施することで、転倒・転落事例の発生防止に努めています。また、転倒・転落事例が発生した場合は、原因を全て分析し、以降の対策につなげる取り組みを行っております。

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◆定義
医療安全推進室へインシデントレポート(※)が提出された入院中の転倒・転落件数(レベル2以上)
-------------------------------------------------------------------------------------------------------- ×100
                 月別の入院患者延べ数の合計

※日常の医療現場において傷害が発生した事例や傷害をもたらす可能性があった事例に関する報告書

当院は、平成26年度から公益社団法人全国自治体病院協議会が主催する「医療の質の評価・公表等推進事業」に参加し、臨床指標を用いた医療の質向上に努めております。この指標は、「医療の質の評価・公表等推進事業」で定められた指標の一つで、指標値を毎月算出するとともに、参加病院と指標値の比較を行っております。

9.入院患者の褥瘡推定発生率(一般病棟)

◆褥瘡(じょくそう)とは
 寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的に「床ずれ」ともいわれています。(日本褥瘡学会ホームページより引用)

◆褥瘡の深さについて
 日本褥瘡学会によるDESIGN-R R (2008年改訂版褥瘡経過評価用)における1)Depth(深さ)という評価法を使用して評価しています。

Depth(深さ) 内 容
d0 皮膚損傷・発赤なし
d1 持続する発赤
d2 真皮までの損傷
D3 皮下組織までの損傷
D4 皮下組織を超える損傷
D5 関節腔、体腔に至る損傷
DU 深さ判定が不能の場合

◆解説
当院に入院され、入院中に新規で褥瘡が発生する可能性のある患者さんのうち、d2以上の褥瘡(じょくそう)が発生した患者さんの割合を示す数値です。当院では褥瘡対策委員会を設置し、皮膚科医、褥瘡専従看護師を中心とした多職種からなるチーム医療で、褥瘡の発生防止と治療を行っています。
入院された全ての患者さんのお身体の状態を、患者さんやご家族からお話を伺いながら確認し、褥瘡が発生する危険性が高いと判断された場合には、事前に予防対策を実施し、新規発生の防止に努めています。

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◆定義
d1~DUの院内褥瘡新規発生患者数
------------------------------------- ×100
 月別の入院患者延べ数※の合計

※同日入退院患者または褥瘡持ち込み患者または調査月間以前の院内新規発生患者を除く

当院は、平成26年度から公益社団法人全国自治体病院協議会が主催する「医療の質の評価・公表等推進事業」に参加し、臨床指標を用いた医療の質向上に努めております。この指標は、「医療の質の評価・公表等推進事業」で定められた指標の一つで、目の前の患者さんが褥瘡発生する確率を見ているものであり、日々のケアの質に関わるものです。指標値を毎月算出するとともに、参加病院と指標値の比較を行っております。

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